そんな簡単に彼女を決めていいんですか? ~偶然から始まる運命の恋!?~

 ”うどん”レースで飯倉さんが最初の女性にならなくて良かった。

 姉弟で結婚することになるもの。なんて、それは冗談。
 万が一法律が許しても、当人同士が許さなそうだし。
 でも、時代が時代ならそれも可能なわけだけど?

 くだらない妄想に終止符を打ったのは涼介さんの一言だった。

「あいつ、原田先生と結婚するみたいなんだ」

 やっぱり。何となく想像はついていた。
 今日のパーティーに、その辺の男性を取り繕って連れて来るはずないもの。

「きっかけは角紅商事の契約書だったらしい」

 角紅商事っ!?
 今日は何回驚くのかな。

「それって、最初私が担当してたやつ。途中から飯倉さんに引き継いだの」
「きっとご縁があったんだろうね。俺としては、原田先生と美里じゃなくて良かったって感じ」

 彼の手が私のそれに重なった。

「君は誰にも渡せないから」

 ドクドクと心臓が鳴るから、のぼせてくるみたい。

「顔、赤いよ?」

 !!

「涼介さんなんて、大嫌いっ」
「大好き。の間違いでしょ?」
「違うもんっ!」

 はたから見れば、バカップルだろう。

 でもこんなやり取りが最近心地良くて。
 彼に緊張しないで話せるようになったって言うか。
 彼を素直に受け止められるようになったと言うか。
 そんな自分に驚くこともあるけれど。

 いずれにしろ、私は彼に染まっているのだった。