そんな簡単に彼女を決めていいんですか? ~偶然から始まる運命の恋!?~

「あれ?涼介、彼女に話てないの?私のこと」
「ああ」
「ああって、なに普通に言ってるのよ」

 ゴチンと飯倉さんのグーパンが涼介さんの頬に。
 飯倉さんはかなりのハイペースでお酒を飲んでいるみたい。
 彼女が酔っているの初めて見た。

「痛ってえな」
「彼女を紹介したのは、この私だぞぉ~~~」

 えっ、今何て?

「偉そうに言うなよ。最初に美里を見つけたのは俺だって」

 ええっ?

「まぁ、まぁ二人とも」

 原田さんがたしなめる。

「冬子さん、飲みすぎですよ。そろそろ帰りますか」

 飯倉さんの脇を支えて原田先生が立ち上がる。

「また明日ねぇ~」
「ちゃんとタクシーで帰れよっ」

 手を振りながら、飯倉さんは原田先生に抱えらえるようにバーを後にした。

「ったくあいつ、酒癖悪いんだよっ」
「あの、涼介さん?」

 二人を見送っていた彼は私に視線を移す。

「ああ、何?」

 何?じゃないと思うんですけど。
 聞きたいことはいっぱいあるのだけれど…。
 涼介さんと飯倉さんの関係。
 私を見つけたとは?
 どうして私がブルーローズでピアノを弾いていたことを知っているのか。
 ついでに、飯倉さんと原田先生の関係も。

「さっき飯倉さんが言ってた、弟ってどういう意味ですか?」
「ああ、それか」

 彼はビールのお代わりを注文すると、美里もカシオレお代わりする?と、聞いてくれる。

 こんな時でも優しさを忘れない彼は、素敵だけれど。

「あっ、それともデザートのほうがいい?」

 誤魔化されているような気も?