予想もしなかった衝撃的なパーティーから、数週間が経った。

煙を吸ってしまったからと、病院でそのまま入院。

そして今日は、数週間ぶりに帰ってきた自分の部屋のベッドで、ただただ寝転がっていた。


もぬけの殻のようになってしまった私に、お父様は何も聞かず、体調を気遣う言葉をかけてくれただけだった。



あれから、そのまま病院に連れて行かれて、伊吹くんも北斗さんも疲れているはずなのに、優しい笑顔で見送ってくれた。

その後、一度も会っていない。

それに、2人がどうなってしまったのか、どこで何をしているのかは何も知らない。



そして___。



私は、ベッドサイドに置いてあったうさぎのぬいぐるみを手に取って強く抱きしめた。





___綾都も、帰ってこなかった。




いつものように綾都がそばにいたから、普通だと思っていた。


でも、綾都がいなくなって、急に日常が色褪せてしまうような。

モノクロになってしまったような、そんな感覚。


生きている、というより、死んでいないと表現する方が合ってているかもしれない。