美しき造船王は愛の海に彼女を誘う


「ふうん。でも、そのいきさつなんて私も知らなかった。彼が知っているとは限らないでしょ」

「そうだな。彼も知らないかもしれない。ただ、家でずっと使っている花屋だということは椎名君から聞いているはずだ。だから現れたんだろう。なぜ本人だったのかわからないけれどね」

「その、椎名様がご実家に帰ったとかなんとか言ってました」

「九州だな。そうか、それで……いやいつもなら、出かける前に御曹司の為に彼が手配していくのに、偶然かもしれないな」

「それはいいとして、どう思う?一緒にやっていっていいかな?」

「さくら。名取さんは大丈夫なのか?気づいているだろ、お前の考え」