「さくら、あちらの店のことだがお前がいない間すべてやってくれていたのは彼だ。彼に足を向けて眠れないぞ。神崎さん、どうかさくらをよろしくお願いします」

 伯父と伯母は彼に深く頭を下げた。

「伯父さん、伯母さん、ありがとう」

 彼に頭をさげてくれた伯父夫妻を見ているうちに、涙があふれてきた。お茶を飲んで一息ついたところで伯父は言った。

「そこの店のことだが、神崎さんと相談して大まかな入れ物しか作ってない。あとはお前のやりたいようにやりなさい。新しいことを吸収してやりたいこともあるだろう」

「はい」

「ビジネス街の店は私もパートで半年前から週二回入っているの。今までのお客様も取り戻してあるから安心してね」

「伯母さん」

 私たちはここでお昼を頂き、再度迎えの車に乗った。