美しき造船王は愛の海に彼女を誘う


「……それはまだ決まってません」

「おい、嘘なのか?あいつがかわいそうだぞ」

「名取さんだって独立して最初の二年くらいが勝負だとおっしゃっていたくせにずるいです」

「それはそれ。これはこれ。親友は大切だ。それに、店は……」

「店は?」

「いや、叔父さんの具合はどうなんだ?」

「それが……私のこちらでの活躍を見に来られるくらいに元気になりました。先日もアレンジの発表会を見に来ました。名取さんあの時は色々ありがとうございました」