花火が上がり、彼の顔が見えた。色っぽい彼の顔。初めて見た。男らしいたくましい身体に寄り添った。

「蓮さん、私もあなたが大好き」

「可愛いことを言う。花火よりさくらがまた欲しくなる」

 花火の音を聞きながら数回のキス。

 彼は私のローブの間から手を入れて広げてしまった。お互いに身体の熱が戻り、そのまま抱かれて彼にベッドへ戻された。

「……さくら、かわいい……もっと啼かせてやる。どこにも聞こえない……二人だけだ」

 彼の動きが激しくなり、私は彼しか見えなくなった。

 結局、ほとんど花火を見ることはできず、その音をバックに私達の音は綺麗にかき消された。