約束の日。

 久しぶりに会えた嬉しさで、自分から彼の手をつかみに行った。

 彼は驚いたんだろう、一瞬目を見開きびくっとしたが、すぐに私の手を強く引いてたくましい腕の中へ迎え入れてくれた。

「そうか、同じ気持ちだったんだな、会いたかったよ、さくら」

 私も彼の香りに包まれながら、顔をあげて答えた。

「私も会いたかったです、蓮さん」

 人目もあり、彼は私のおでこに軽く唇を乗せて腕の中から解放した。