美しき造船王は愛の海に彼女を誘う


「そういえば、社長から聞いたんですけど、神崎造船の副社長が少し店長のご実家の店に出資して、ここと合併させたそうですね」

「そうなの。出資していただいた分をお返ししないといけないんだけど、そのままになってしまって……」

「どうしてですか?かなりの利益があるんですよね。売り上げ一位ですもの、ここ」

「……そうですね、そのうちなんとかしないとね」

「私にも神崎さんのこと紹介してくださいね、店長」

「もちろんよ。お忙しい方なのだけど、いつか近いうちに芹那さんのことは紹介します」

 彼女はじっと私を見ていたが、お客様が来てそちらの応対を始めた。