「そうじゃなくって、だから、どうして私をデートに誘ってくださったんです?だってただの仕事仲間というか、お仕事の提携相手ですよね」 「だからなんだ。仕事がきっかけで君を……だから、その……僕は名取と違ってひとりしか付き合わないし、君には本気だ。時間だ、行くぞ」 プイっと横を向いて立ち上がった彼の耳たぶが赤い。うそでしょ。本気って……。 彼は支払いを済ませてしまっていて、茫然としている私の手を引いた。 大きな温かい手。またびっくりしていると、後ろを向いて引っ張られた。