美しき造船王は愛の海に彼女を誘う


「驚きました……蓮様、本気だったんですね。要するに、ブラッサムフラワーの彼女と喧嘩をしていて先ほどまで機嫌が悪くて、やっと仲直りしてご機嫌が戻ったわけですね」

 む。なんだその言い方。なんだ、その目。人を面白そうに見る目。むかつく。

「なんだ、その言い方、その目。お前……」

「いえいえ。そうですか。それはよかった。たくさんお金持っていてもデートに使うこともなさらず、かといって趣味もなく……。わたくし、大変心配しておりました。それに、店を押さえるのに数百万使うくらい蓮様には蚊が止まったようなものです」

 なんという言い方だ。確かにそうかもしれないが。ばかにしているのか?

「椎名、お前……」

「まあ、いいんじゃないですか?旦那様が戻られたら報告は必要でしょうね。その店に肩入れするのは目に見えています」