昨日の右上位との乱闘で、全身傷だらけになって帰ってきた晴明の父親。あれだけぐったりとした様子で横になっていた父親も、今日になったらすっかり元気を取り戻して、また出かけていったようだ。

「おかしいな~右上位の奴ら、どこへ姿をくらましたんだ?」
 左上位の面々が、右上位の姿を探していた。
「リーダー、そういえば昨日、右上位が言ってました。冬眠していたとか」
 津宵が蘆屋に言った。
「冬眠か。そんなこと言ってたな」
「右上位の奴ら、あの後、冬眠に戻ったのでは?」
 安倍が言った。
「冬眠とか言ってるけど、早い話、逃げたのでしょう」
 津宵は、含み笑いをしていた。
「ということは・・・・リーダー、津宵・・・・」
 三人はそっと真ん中に詰め寄った。そして・・・・

「バンザーイ!!バンザーイ!!オイラたちの勝利だ!!」

 左上位は無邪気に祝福気分に浸っていた。
 
 大勢の右上位のもとでは戦況不利で、途中でひたすら逃げまくったことも棚に上げて・・・・