文部省-。
 ドガ!チャガ!ドガ!チャガ!
「ユトリキョーイク!ユトリキョーイク!」
「ガクレキシャカイ、ヘンサチキョーイク、ウンザリだ!」
 ガッ!シャン!ガッ!シャン!
「ジュギョージカン、へ・ら・せ!」
「エンシューリツはー”3”でいい!」

 永田町・国会議事堂-。
 ガン!ガン!ドン!ドン!
「コッカはビジョンを持ーつーな!!」 
「コクミンがビジョンを持ーつサーマターゲだ!!」
 ドッ!チャカ!ドッ!チャカ!
「ケンポーキュージョー、ま・も・れ!」
「コッカもグンタイもヒツヨーない!」
「ヘーワがすべて!ヘーワがすべて!」

 左上位の活動は、官公庁にも及び、審議中の議員らの前で踊り狂うなどの妨害行為をはたらいていた。警備員は左上位の動きを止めようとしたが、すばしっこく逃げ回る奴らに、全く歯がたたなかった。左上位はさんざん国会議事堂を散らかした挙句、追いかけまわし、ヘトヘトになった警備員や議員らを尻目に、議事堂から立ち去った。
 騒ぎを聞きつけたのは警察よりも何よりも、マスコミだった。今、巷に盛んに出没する左上位を取材しようと、たくさんの報道陣が詰めかけていた。大勢の記者やカメラマンに追いかけられながらも、ちゃかすように逃げまわっていた。
「えっこれ、夜のニュースで流すの?ボクチャン左上位だよ!イェ~イ!!」
 ときにカメラに向かってピースサインをするなど、まったくの余裕だった。