「蒲田警察署なんだけどね。帰るお家、ある?」

「あのう僕ら」

「お腹空いた。大人を見たのは、初めてだよね」

ツバサがヒカリを、何となく突っついた。

「ちょっとどうしようか。あーえーと佐藤、婦警呼んで」

違う部屋に通された。女性警察官がパチパチと明かりを付ける。

「この(へん)で、殺人事件ありませんでした?」

ツバサが女性警官に逆に尋ねた。

「んーぼくたちに関係あるのかにゃ?」

「僕とツバサは、その事件に巻き込まれた人の子供で」

「えっちょと待ってね」

ナイスッヒカリ。ツバサが小さく心でガッツポーズした

「刑事部長、今日」

「ああ、無い訳じゃないねそれ」