制服レモネード

「気に入ってくれて何より。それで、テストは無事に終われたの?」

「……っ、」

「梓葉のことだから大丈夫なんだろうけど」なんていう矢吹さんのセリフに言葉が詰まる。

どうしよう……あんな風に無理やり勉強見てもらった上にひどい言葉までかけてしまったのに、追試決定なんて言ったら……。

「え、なに、思うように解けなかったか?」

心配そうに私の顔を覗き込む矢吹さん。

「実は……追試になってしまって」

「は?追試?!でも勉強会の時、梓葉 問題解けてたじゃん」

矢吹さんは目を大きく見開いてあからさまに驚いた表情をした。

「……っ、英語以外の教科はなんとか大丈夫だと思うんです」

「英語って、俺が教えたやつじゃん。え、わかりにくかった?俺の教え方」

追試をとったのは私で、私が悪いのに、申し訳なさそうに眉毛を下げてそう聞く矢吹さんの表情に心が痛くなる。

「いえ。とてもわかりやすかったです。でも、こんなこと言い訳にするの、ダメだってわかってるんですけど、」

「何」

優しく穏やかな声で聴き返してくれるから、どんどんその優しさに甘えてしまう。

「矢吹さんにひどいこと言っちゃったって、どうしようってテスト中も頭の中そればっかりで。テストの英語見ればみるほど、勉強会のこと思い出しちゃって」

明らかに、矢吹さんが原因ですなんて言ってるようなものだ。失礼すぎるにもほどがある。