―――……
みんなが帰って、すっかり静かになったリビング
後片付けやお風呂を済ませて
ようやく、一息つけた
リビングのカーペットの上に座って
おとなしく待ってくれていた、くろと戯れる
ずっと、ばたばたしてて
帰ってきてから
全然構ってあげられなかったから
「くろ、これ気に入った?」
「にゃー、にゃー」
くろが夢中になって、じゃれついてるのは
鳥の羽でできた猫じゃらし
くろへのクリスマスプレゼントとして選んだもの
お気に召したようで
私が手を離しても、くろはひとりで
その猫じゃらしで遊んでる
くすくす笑いながら
その姿を眺めていると
「楽しそうだね」
いつの間にか
お風呂に入っていたはずのいつきさんが
背後に立っていた
笑って、くろに視線を向けて
それから
しゃがんで、その頭を撫でた
「ひなたちゃんからのプレゼント?」
「はい」
「くろ、良かったね」
「にゃう」
返事をするように、ひと声鳴いて
くろはまた、猫じゃらしに熱中し始める
「あの、いつきさん」
「ん?」
「これ、いつきさんに」
「俺に?」
「クリスマスプレゼントです」
「ありがとう
中身、見ていい?」
渡したのは、小さな封筒
こくりと頷く
「…」
受け取った封筒の中身を確認したいつきさんは
驚愕の表情を浮かべて、しばらく固まった
……
………
……………………。
「………ねぇ、ひなたちゃん
これ、本気?」
続いた沈黙から
声から、表情から、激しい動揺が伝わる
「ごめんなさい
半分、冗談です」
驚き、うろたえるいつきさんを見て
満足した私は、すぐに謝った
その冗談は、やりすぎかなとも思ったけど
どんな反応をしてくれるか
見てみたくなって
ちょっとした、いたずら心だった
「……半分は本気なの?」
「………それくらい、大好きだって
伝えたかったんです」
みんなが帰って、すっかり静かになったリビング
後片付けやお風呂を済ませて
ようやく、一息つけた
リビングのカーペットの上に座って
おとなしく待ってくれていた、くろと戯れる
ずっと、ばたばたしてて
帰ってきてから
全然構ってあげられなかったから
「くろ、これ気に入った?」
「にゃー、にゃー」
くろが夢中になって、じゃれついてるのは
鳥の羽でできた猫じゃらし
くろへのクリスマスプレゼントとして選んだもの
お気に召したようで
私が手を離しても、くろはひとりで
その猫じゃらしで遊んでる
くすくす笑いながら
その姿を眺めていると
「楽しそうだね」
いつの間にか
お風呂に入っていたはずのいつきさんが
背後に立っていた
笑って、くろに視線を向けて
それから
しゃがんで、その頭を撫でた
「ひなたちゃんからのプレゼント?」
「はい」
「くろ、良かったね」
「にゃう」
返事をするように、ひと声鳴いて
くろはまた、猫じゃらしに熱中し始める
「あの、いつきさん」
「ん?」
「これ、いつきさんに」
「俺に?」
「クリスマスプレゼントです」
「ありがとう
中身、見ていい?」
渡したのは、小さな封筒
こくりと頷く
「…」
受け取った封筒の中身を確認したいつきさんは
驚愕の表情を浮かべて、しばらく固まった
……
………
……………………。
「………ねぇ、ひなたちゃん
これ、本気?」
続いた沈黙から
声から、表情から、激しい動揺が伝わる
「ごめんなさい
半分、冗談です」
驚き、うろたえるいつきさんを見て
満足した私は、すぐに謝った
その冗談は、やりすぎかなとも思ったけど
どんな反応をしてくれるか
見てみたくなって
ちょっとした、いたずら心だった
「……半分は本気なの?」
「………それくらい、大好きだって
伝えたかったんです」


