「でもさ、そもそも
パーソナルスペースってものがあるじゃない?」
「そうだね
男女関係なく、例え家族だって
軽々しく身体に触れたり、触れさせるのは
だめなんだってね」
「そう。自分が嫌だって思ったならね」
お昼休み
寒くなってきたこともあって
最近は中庭じゃなくて
空き教室で昼食を摂るようになっていた
私達以外、人がいない
この穴場を見つけてくれたのは、莉央ちゃん
お昼ごはんを食べながら
莉央ちゃんと千夏ちゃんに進捗を報告
少しずつ、大丈夫になった事がある反面
触れられることに対しては
どうしても、まだ怖くて
なかなか、慣れることが出来ないって
「普通の人だってさ
肩に手を置かれたり、握手したり
それが、異性だったらハードル高いんじゃない?」
千夏ちゃんが「ね?」っと
莉央ちゃんに話をまわす
「小さい頃は異性との交流はあったし
特に気にしたことなかったけど
年齢上がるごとに、色々変わるもんね」
莉央ちゃんも、「…私も、今は無理かも」
と難しい顔で呟く
「触れさせるのは
本当に特別な相手だけって考えた方が
意外と肩の力抜けて平気になったりするかもよ」
…。
千夏ちゃんの言葉を黙って聞いている中で
ふっと、頭に浮かんだ
一番、大事な人の姿
「………あのね、私、付き合ってる人がいて…」
おもむろに話し出した私に
千夏ちゃんと莉央ちゃんは顔を向けた
「…あれから、ずっと、ちゃんと会ってなくて」
時々、すれ違ったり
遠目から姿を見かけたり
一瞬だけ、みんながいる時に
顔を見せてくれる瞬間はあっても
ちゃんと、会って、話したりとかはなくて
正確には、私が出来なくて
いつきさんは
訓練にも参加しようとしてくれた
でも、私がそれを断った
嫌だった
怖かった
一番、大事な人だから
そんな人を
また、『あの時』みたいに
怖いと思ってしまったらって、考えたら
胸が痛くて、息が苦しくなって
どうしようもなかった
パーソナルスペースってものがあるじゃない?」
「そうだね
男女関係なく、例え家族だって
軽々しく身体に触れたり、触れさせるのは
だめなんだってね」
「そう。自分が嫌だって思ったならね」
お昼休み
寒くなってきたこともあって
最近は中庭じゃなくて
空き教室で昼食を摂るようになっていた
私達以外、人がいない
この穴場を見つけてくれたのは、莉央ちゃん
お昼ごはんを食べながら
莉央ちゃんと千夏ちゃんに進捗を報告
少しずつ、大丈夫になった事がある反面
触れられることに対しては
どうしても、まだ怖くて
なかなか、慣れることが出来ないって
「普通の人だってさ
肩に手を置かれたり、握手したり
それが、異性だったらハードル高いんじゃない?」
千夏ちゃんが「ね?」っと
莉央ちゃんに話をまわす
「小さい頃は異性との交流はあったし
特に気にしたことなかったけど
年齢上がるごとに、色々変わるもんね」
莉央ちゃんも、「…私も、今は無理かも」
と難しい顔で呟く
「触れさせるのは
本当に特別な相手だけって考えた方が
意外と肩の力抜けて平気になったりするかもよ」
…。
千夏ちゃんの言葉を黙って聞いている中で
ふっと、頭に浮かんだ
一番、大事な人の姿
「………あのね、私、付き合ってる人がいて…」
おもむろに話し出した私に
千夏ちゃんと莉央ちゃんは顔を向けた
「…あれから、ずっと、ちゃんと会ってなくて」
時々、すれ違ったり
遠目から姿を見かけたり
一瞬だけ、みんながいる時に
顔を見せてくれる瞬間はあっても
ちゃんと、会って、話したりとかはなくて
正確には、私が出来なくて
いつきさんは
訓練にも参加しようとしてくれた
でも、私がそれを断った
嫌だった
怖かった
一番、大事な人だから
そんな人を
また、『あの時』みたいに
怖いと思ってしまったらって、考えたら
胸が痛くて、息が苦しくなって
どうしようもなかった


