班長の名前は高見凌だそうだ。私はその人のことをかっこいいと思うようになった。

ある日、授業で書いたプリントをはんでまわすことになった。一人一人コメントを書かないといけなかった。めんどくさいと思いながらも、てきとうにコメントを書いていった。私の手元に自分のプリントが戻ってきた。高見凌や近くの男子たちがニヤニヤしていた。なんだろうと思い、コメントを見た。
  
いやーいいですねー。大原くんはどう思いますか?
                     高見
絵でも言葉でも表現されていていいと思いますよー。西野くんはどう思いますか?        大原

いやーいいと思いますよ。      西野

高見くんから始まる男子のコメントはコントのようだった。高見くんと目が合った。高見くんはとっても笑顔だった。その笑顔に私はドキッとした。

「みき?どうしたの?」

咲希に聞かれたのでそのプリントを見せた。
咲希も笑っていたが、何か嫌な気持ちになった。その時はなんでだろうと疑問を抱いただけだった。