やば..ちょっと遅刻しちゃった。



ガチャリ――



「すみませんっ!ちょっと遅れちゃいました..」



「多少いいよー、あ、2番お客さんいるから着替えたらお願い!」



この人は店長。私が、学生なのを知って少しは配慮してくれている。



…ちなみに私のバイト先は...。




「あ!楓華(ふうか)ちゃん!今日遅かったね♡」



「あ♡辰哉さん~ごめんね?辰哉さんに見てほしかったから」
「メイク頑張っちゃった♡」



そう――キャバ嬢だ。



「ぐへへ、嬉しいなぁ~♡許しちゃうっ♡」



気持ち悪い..



「んへへ~ありがとぉっ!辰哉さん好きっ!」



「うへへ、、、そうだ、シャンパン頼もうか!」



未成年何だけどなぁ..っ



「いいのっ?」



「うん♡」



「で、、でも..いつも頼んでもらっちゃってるし..お金…」



「全然いいんだよ♡」



「そ、そう..?」



「じゃあさ、、ニヤッ」



スルッ



「っ…も、もぉ〜触っちゃ、めっ!なんだよ?」



きもちわるい…



「ぐへへ…」



気持ち悪い..気持ち悪い..気持ち悪いッ!!



~~♪~~♬(閉店音楽)



ッッナイスタイミング..!



「わ、もう終わっちゃったぁ…」



「…また来るね♡次は、いついるの?」



「んーっとねぇ..来週の水曜!いつもの時間からいるよぉ〜!」



「わかった~!またね~♡」



「はぁ~い♡次も絶対来てくださいよぉ?」



「わかってるよ♡絶対行くね♡」



…来なくていいんだけどなぁ...



「楓華ちゃんッ!!」



「わッ、(みのり)先輩っ!」



この人は、私の6コ上の先輩。私が未成年なのを知ってる数少ない同僚。



「お酒、結構入ってたけど、大丈夫?」



「先輩が薄めてくれてたので、大丈夫です(笑)」



ありがたいことに、お酒を水で薄めてくれる。



「良かった~あッ、やば!終電なくなる!!ごめん!先帰るね!」



「はい!気をつけてください!」