恋の病に、堕ちてゆく。

女医と入れ替わりで青波が戻って来た。

そういえば先生の名前を聞かなかったな。


「映画見る?加奈ちゃんはどんな映画が好きなの?」

「…そんな気分じゃないです」

「じゃぁ、ラブストーリーにしよう!」

そんな気分じゃないって言ってるのに、勝手に映画が再生されて隣りに青波が座っている。


ぼんやりと画面を見る。
ラブストーリーを見たところでこの状況では感動できないよ。


「……」

「……」

しかも僅か数分で、ヒロインが誘拐されて倉庫に閉じ込められるシーンになった。


やっぱり倉庫だよね?イメージ通りの監禁場所に頷いてしまう。


「違うのにしよう」

「私、これでいいです」

なにかヒントになることもあるかもしれないし、暇つぶしにはなる気がした。