恋の病に、堕ちてゆく。

お母さんとお父さんはちゃんと食事をしているだろうか。私のことを心配しているとは思うけど、きちんと食事をとっていて欲しい。


「学校へは…行けないですよね」

「残念ながら」

「ですよね…」


高校2年生。受験は来年だけど、塾にも通えないことが辛い。数時間、数日、勉強していない間に差は開き、未来が閉ざされていく。毎日、そんな感覚になりながら机に向かっていた。


「欲しいもの、ありました」

「なに?」

「勉強道具が欲しいです」


縛られていないのだから、シャーペンを走らせることくらい容易だろう。
勉強をしている間は気が紛れるだろうし、一石二鳥だよね。


「それで大人しくしていてくれるなら、買ってもいいよ」

「ありがとうございます!」

此処に来て初めて青波にお礼を言った気がする。


「勉強道具一式か。どんな参考書がいいの?」

「英語の単語帳と、大学受験の過去問が欲しいです。後、授業に出れないから高校2年生の参考書を一式…」

学校で使っている教科書と同じものはすぐには揃えられないだろうから、買ってもらえればなんでもいいかな。