恋の病に、堕ちてゆく。

人の気配と共に、お味噌のいい香りがした。


「加奈ちゃん、起きて。朝ご飯だよ」

「……」


朝ご飯?


「起きて!」

「……起きてます」

「そう、早く食べよう」


トレーから下されたご飯とお味噌汁が白いテーブルに置かれる。

卵焼きに、こんがり焼かれたシャケまである。


朝はいつも時間がないし、両親も出勤した後だから食パンだけだった。

彩りのある朝ご飯は新鮮だった。