恋の病に、堕ちてゆく。

便器に座り、長く息を吐く。

トイレは白いマットと、白いタオルが置かれていて清潔感で溢れている。

自宅のトイレよりも広く、手洗い場もついていた。


あの部屋もそうだったけど、誘拐犯のアジトとは思えないほどに整理されて綺麗に片付いている。

使われていない汚くてサビだらけの倉庫で監禁されるものと思っていたけれど、イメージと全然違う。


青波の隙をついたところで、仲間がいるから脱出は難しいだろうな。2人だけとも限らないし…。


手を洗ってゆっくりドアを開けると、廊下で青波と金髪男が話していた。


「動きはあった?」

「いえ。上手く隠れているようです」


なんの話だろう?