恋の病に、堕ちてゆく。

私も立ち上がり、青波の手を掴む。

「もう一回、好きって言ってください」

離れたくない、帰りたくない。でも子供じゃないから、それはできないって分かってる。

それならせめてーー。


「好きだよ」

優しく甘い言葉。触れ合う手を恋人繋ぎに変えた青波は満面の笑みを浮かべる。


「加奈ちゃんのこと、大好きだよ」

痛いくらいに強く握られた手が、これは夢でなく現実だと教えてくれた。


「ご両親の許可が出たら、一緒に暮らそう」

「…いいんですか?」

「1秒でも長く、加奈ちゃんと一緒にいたいんだ」


再び引き寄せられ、2人の影が重なった。





誘拐から始まった恋。

運命の出逢いとは言い難いけれど、

これからたくさん本当の青波を知って、
もっともっと好きになっていくのだろう。



この恋に、 溺れて

恋の病に、 堕ちていくーー。




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最後までお読みいただき
ありがとうございました!
2024/03/20【完】