恋の病に、堕ちてゆく。

「だから、逃してあげられるのは今日までかな。高校生だから手加減していたけど、卒業したからもう関係ないよね?ーー今、逃げないのなら、俺のモノにする」

口の端を上げて青波は笑う。

「監禁生活で、もう十分に我慢はしたんだ。これからは止めないよ」


言い終わると同時に、青波は優しく私を抱き締めた。

温もりに包まれながら、目を閉じる。

夢じゃないよね?

考えがが追いつかずに混乱している私の顔を覗き込んできた。


「もしかしたら、これが逃げる最後のチャンスかも」

「逃げませんよ」

逃げる理由などないし、
ひとりで青波の背中を追いかけていると思っていたが、そうでなかったという現実に頬が緩む。

青波が私に対して我慢してくれていたというのなら、あの監禁生活は別の意味で本当に危険だったのかも…。