恋の病に、堕ちてゆく。

まだ私の聞いていない真実があるのだろうか。聞くことが少し怖い。

「俺の仕事、警備員でもボディーガードでもないんだ」

「え?」

仕事の話?ボディーガードだから私を守ってくれたのではないの?
普段は警備会社で別の仕事をしているってこと?


「前に、加奈ちゃんに私を助けてと言われた時、打ち明けそうになった。途中で先生が来たから言わずに済んだけど……」

ああ、もしかしてあの時かな?
映画のヒロインと同じように私を助けてと懇願した時、青波は何かを言いかけていた。


「俺はーー」

そよ風が吹く。

青波の言葉は心地良い風に乗せられて届いた。




俺はーー"刑事"なんだ。


確かにそう聞こえた。


「刑事が本当の職業だ。警察官なんだ。大我も同じで、いずれ四季もそうなるだろう」

理解が追いつかない。私は間抜けな顔をしているだろう。