恋の病に、堕ちてゆく。

スキップして歩きたくなる。
だって隣りに青波がいるんだ。

「友達、大丈夫だった?」

「はい。仲がいい子たちはもう帰ってるので…囲まれてましたね?」

人気のない公園のベンチに座ると、距離が縮まる。いい香りがするが、花のものなのか青波のものなのか分からない。

「男子生徒に加奈ちゃんのこと尋ねたら、いつのまにか人が集まってたよ」

そりゃぁ稀に見るイケメンが近くにいたら、女子高生は気になってしまう。


「本当は卒業式も見たかったのだけど、仕事が長引忙しちゃって」

上手く青波と視線が合わせられず、長い足を見つめる。私、青波とどんな風に会話してたっけ?

まずはお礼だよね!

ベンチから立ち上がり花を置いて、頭を下げる。


「私を助けてくれて、守ってくれてありがとうございました」