恋の病に、堕ちてゆく。

お母さんとまた元通りの生活に戻った後、青波にもう一度会いたい。お礼を言いたい。

「青波さんたちに、改めてお礼を言いたいね」

命懸けで守ってくれたから。
青波はなんともない顔をしていたけれど、脇腹の怪我は私のせいで負ったものだ。お礼を言って、謝りたい。オムライスも食べに行きたいな。

「それが、断られたんだ。青波くんたちは仕事として最善を尽くしてくれたまでで、お礼は必要ないって。もう次の仕事があるらしい」

「そう言ってもお礼くらい…」

「警備会社には父さんからお礼を言っておくよ」

「自分の口でお礼を言いたいよ」

次の仕事では何を、誰を守るのだろう。せめて傷が治るまで休んで欲しいな。怪我なく無事に、そう願ってしまうけれど、仕事なのだからそれが青波の日常なのかな。

「次の仕事に取り掛かっているのなら、こちらから連絡をすることは迷惑だろう。また落ち着いたらにしよう」

「…そうだね。青波さんの、警備会社ってなんて名前?」

今は情報社会だ。会社名から調べればすぐに住所が判明するだろう。