恋の病に、堕ちてゆく。

結局は青波が悪で、先生が善と信じてしまっていた私が1番バカだった。先生のこと、少しも疑わずに外に飛び出したからね…。


「昨日、遂に全員逮捕と聞いて思わず声を上げてしまったよ。それでもお父さんはまだ、加奈とお母さんを会わせる決心がつかないでいたんだ。でも青波くんに説得された。加奈は強いから、事実を受け入れられるって、そう背中を押してくれたんだ」


私が、強いーー?

監禁生活でそんな要素はひとつもなかったはずだけど。


「…お母さんに、会う覚悟はあるか?」

「あるよ!」

即答する。会ってたくさん声をかけたい。


「そうか、じゃぁ今から会いに行こうか」

「うん、行く!」

迷わない。
私は強くなんかないけれど青波がそう背中を押してくれたのなら、その期待に応えたい。

お母さんを励ませるくらいに、強く在りたいのだ。