恋の病に、堕ちてゆく。

「青波さん!」

前方から四季が大声を出す。


顔を上げれば、四季が男に向けて銃を発砲した。

大きな音が響く。


男は銃を構えるのを止めて、窓から離れた。


「家に戻れ!!」


耳の近くから聞こえた青波の声に振り返れば、強い力で腕を引かれる。


ああ、青波が私に覆い被さって、銃口から守ってくれたんだ。


「あんたも早く、逃げて!遠くへ!」


四季がタクシードライバーにそう促した後、再び銃声を響かせる。

私は青波に押されるがまま、再び家の中に駆け戻った。