恋の病に、堕ちてゆく。

ページの見出しに大きく、

"新薬開発の天才!君塚 洋輔(きみづか ようすけ)の妻、昏睡状態か!?"

そう書かれていた。

両親の仲睦まじいツーショット写真が載っていて、お母さんの顔にはモザイクがしてある。

声には出さないという約束を思い出して先生を見ると、目が潤んでいた。

「ここに書いてあることは真実よ。お母さんはあなたと同じ日に暴行を受けて、今日まで目を覚ましていないの…」


「……」

なに、それ。


「私のツテで、お母さんの入院している病院が分かったから、会いに行きなさい。もう、これ以上、加奈ちゃんに黙っておけなくて、ごめんね」

「……」


先生は小さな声で言う。


「私が、あなたを此処から出してあげる」