恋の病に、堕ちてゆく。

胸に聴診器を当てられ、唐突に質問された。

「解放されたらもう二度と、青波には会いたくない?」

「え?」

嘘をついたら、聴診器から伝わってしまうのだろうか?青波を想う先生はきっと「会いたくない」という答えを期待しているのだろう。

私と青波が再会したところで、何かが起こるわけないけれど。

答えるより先に聴診器が外される。


「自由になった先で彼ともう一度会えるのであれば、聞いてみたいです。何故、犯罪に手を染めるのか。私にできることは無いと思うけど、正しい道を歩んで欲しいと頼むかもしれません」

私には先生のように、悪に手を染める青波を受け入れることはできない。

「正しい道ねぇ」

「言うだけなら、タダですし!」

慌てて付け加えると、先生は笑ってくれた。