好きだなんて、【完】


「え、」



「あれこれ言っちゃダメなやつだった…?」



隣で事務所的にまずいのかな、と考える風季


「そ、そんなの…看病行った時言ってなかった」


「…看病?」



今度はきょとんとした顔をしてこちらをみる風季


凪くんから聞いてると思ったけど、2人とも忙しいしそんな会話する時間もないのかな。



「この前凪くん熱出したでしょ?看病しにいったんだ」


凪くん、手の傷治ったかなぁ



「…あれ、つららじゃなったんだ」



「お姉ちゃん仕事だったから私が行ったの」



「そっか」



さっきまでノリノリで話していたのに、突然黙り込む風季



なんか歯切れも悪いし、表情だってどこか悲しそう



な、なんでこんな気まずい雰囲気が流れてるの?



私が何か話さないと、



「そ、それにイヤリング探したせいで風邪引いたみたいだしっ!」



「……ちょっと待って、イヤリングって?」