好きだなんて、【完】



















「凪くん、消毒の…」




救急箱を胸に抱えて、凪くんの部屋に入ると静かに寝息を立てて眠っている姿




ほんのり赤い頬



疲れてるのに、探してくれたんだね…





凪くんの部屋は最後に入った時とは違って、モノトーンな落ち着いた雰囲気の部屋になってる。ディフューザーなんて置いて、オシャレになっていた。




私の知らない凪くんが増えていくみたいで心がざわつく




そっと近づいてその寝顔をまじまじと見る。




普段はこんな近づくことも、見つめることもできないもんね。



凪くんのことがわからなくなってしまっても、寝顔はあの頃と変わらないまま。


「今だけ…」




寝てるって分かってるのに、見つめるだけで胸が破裂しそうに苦しくなる