好きだなんて、【完】



しずくの言動に浮かされている間に、気がつけばしずくは家に上がり込んでいて。



「お粥よそってくるね。凪くんは部屋で待ってて」



またそうやって、陽だまりみたいに微笑む



刺激が強い…



ベットに横たわり、天井を仰ぎながら目に腕を当てながら呼吸を整える



冷静に、この朦朧とした意識の中、しずくと2人はやばい




「凪くん…食べれそう?」



たまご粥のいい香りを漂わせながら、部屋に入って来たしずく


「ん」


蓮華で小さく一口掬いふーふーと冷ましてから、口に運ぶ



しずくが作ったって分かる。


控えめで優しい味がする



「美味しい?」


「…まあまあ」



本当は美味しいよって言いたい。


でも元々の素直じゃない性格と、俺の自分勝手な事情が嘘をつかせる。