あははは、と笑う声はうわずっている
もしかして、イヤリング見つけてくれたのって凪くんだったの?
「お姉ちゃんっ、」
『あーもう!凪には言うなって言われてたのよ。』
あんなの捨てろって言ってたのに…
私のせいで風邪引いちゃったの?
『とにかく!私撮影だし、風季も部活みたいだし、しずく様子見てきてくれない?』
どうして凪くんは私なんかのために…
胸が疼いて、どうしようもないよ。
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凪side
ピピピと、体温計の計測の終わりを調べる音
「はぁ〜」
体温計が言うには38.5度らしい。
最悪
最近は仕事終わるのが遅くて、でもイヤリングを無くして泣きそうな顔をしてるしずくを見たら、探してあげないとって思った。
だから夜中に探しに行っては明け方に家に帰る日々を繰り返した結果、あっさり風邪をひいた。
俺、だっせえ



