好きだなんて、【完】













それはイヤリングが見つかって次の日のことだった。



学校が終わって、家で1人、あの日買った凪くんの雑誌を読んでいる時だった。



「もしもし」



お姉ちゃんから電話がかかって来た。


『あ、もしもしもう帰ってる?』



電話の後ろではスタッフさんの慌ただしい声が聞こえる



仕事の時に、わざわざかけてくるなんてなんだろう?



「家だけど、どうしたの?」



『凪がね、熱出しちゃったみたいなの。』



「え…大丈夫なの?」



凪くんが風邪引くなんて、珍しい…



小さい頃はよく風邪引いてたけど、芸能界に入ってから体調管理を徹底してるみたいだったのに。


最近忙しくて疲れが出ちゃったのかな?



『ったく!こんな寒いのに夜な夜なイヤリングなんて探すからよ』



「それどういうこと…?」



『…あら嫌だ。私話しすぎたみたいね』