好きだなんて、【完】


「風呂入る時とか、ラップとか袋を被せた方がいい」



「わかった。ありがとう」



ーーーrrrrrrr


ちょうど手当が終わったタイミングで私の携帯がなった。


「あ、お母さん帰ってきたって」



お母さんからメッセージで今家に着いたと連絡が来ていた。




「そ」




「本当にありがとう、凪くん」




「…別に。早く帰れば」



「う、うん。お邪魔しました」




なんだか名残惜しい、私だけがそう思って、2人きりの霧沢家を出て、自分の家に帰った。















それから何度もイヤリングを探してるけど、見つからず数日が経った。



せっかく凪くんが手当してくれたんだし、傷が増えないように探してるけど、もっと本気で探さないと見つからないのかな…?



「しずく、探してたイヤリングってこれ?」




お姉ちゃんが突然部屋に入って来て、見せて来たのは間違いなく私のイヤリング



「え、なんでお姉ちゃんが持ってるの!?」



「み、道に落ちてたよ」



「道ってどこの?」