このままじゃ私が隣にいることでなんらかの誤解を招く可能性があるし、彼女とか思われたら大変だし、黙ってこの場所を離れよう。



ファンの子へ対応をする凪くんを横目に私は書店を出た。




あー、結局文房具もあの雑誌も買い損ねちゃったなぁなんて思いながら、家までの道を歩く。



ああやって実際に話しかけられているところ初めて見た。凪くん本当に芸能人なんだよね。








「おいっ、」








その声に振り返ると、走って追いかけて来たのか息が上がっている凪くんの姿



「…凪くん」



ファンの子は良かったの?



どうして、追いかけて来てくれたんだろう


「なんで先帰んだよ」


「…ファンの人といるの邪魔するの良くないかなって」



「危ねぇだろ」




「大丈夫だよ?」