好きだなんて、【完】


…私は凪くんと一緒にいれるから好きなふりをしてる。




「あっ、あったよ。さくらまん」



「よし、買うか」




コンビニで見つけたほんのりピンク色の新商品


春らしいさくらまんを1人ずつ買って食べながら、帰り道を歩く。



線路沿いの細い路地。これが1番の近道




「しずく、イヤリングつけてくれてるんだな」



「ずっと外してないよ!」



「え風呂も?」



「お風呂と、家にいる時と、学校では外してるよ」



「それほとんどじゃん」



「でも高校生になったら、ずっとつけるもん!」




高校は校則が緩い学校に行って、ずっとイヤリングをつけて学生生活を送るんだもん。




「似合ってるよ。」





隣を歩いていた凪くんの言葉に、びっくりして顔をあげた



「うっ、うん。ありがとう…!」




嬉しいし、恥ずかしい。