好きだなんて、【完】


「しかも、しずくとのご飯すっぽかしたんだって!?もう…何があったの」



どっちからか分からないけど、全部聴いたんだろうな。



「事務所にしずくとのツーショットが週刊誌から届いたんだ」


すぐ目の前に立つつららの雰囲気が変わったのが分かった。



それくらい俺たちに取って週刊誌のスクープは大きいこと。



一瞬で信用も無くなって、全て失う起爆剤になりかねない。




人気が出てきている俺の熱愛は、それに該当する。



「え…大丈夫だったの?」




「今回は社長が止めてくれたけど、注意された。」




「…よかったけど…」



まだ油断は出来ない。



止めることができたって俺が変な動きをすれば、いつ出されるかわからない。



「俺がしずくの側にいるなんて出来ねぇんだよ」



「凪はいいの…?」