「とにかく頼んだ。」
「風季、ありがとう」
出て行こうとする風季にそう声をかけた。
「うん、じゃあな。」
苦しそうに笑って、出て行ったその残像が消えない。
幼馴染だと思っていたのに、私のこと好きだったなんて…
やっぱり意識してしまう。
「何があったの?」
「…風季に告白された」
「はあ!?ちょっと色々どうなってんの!」
『まあ、とりあえずお風呂入りなさい』と色々聞きたそうな顔をしたお姉ちゃんが言ってくれた。
お風呂から上がって髪を乾かすと、お姉ちゃんがホットミルクを用意してくれて待っていた。
…心配してくれてるんだなってすぐ分かった。
リビングのダイニングに向かい合って、
凪くんとご飯の約束をしていて凪くんは来なかったこと。代わりに風季が迎えにきてくれて告白されたこと全て話した。



