新しいクラス

長々しい校長の話が終わるとあたし達はクラスごとの生徒名簿から自分の名前を探して自分のクラスへ行く。
この学校では学力やその他の運動能力などを考慮して、上位から順に特進クラス、Sクラス、Aクラス… とDクラスまであり、特進クラスは15人、他は30人クラスとなっている。
そしてあたしは無事特進クラスに振り分けられた。
配られた校内資料やその他配布物に目を通していると誰かが席を立つ音と同時に騒がしかった喋り声がしんとする。
「おい、あいつ確か水城議員の娘の水城結奈じゃね⁉︎」
誰かが小声で言っている。あたしは気にせず資料整理などを続けていた。しかし最悪の状況だ。
「ねぇ。あなた、私のことご存知でないとは言いませんよね?」
有無を言わせない笑顔。
生憎あたしは面倒ごとが嫌いだ。
無視して席を離れ個別自習室へ行き内鍵を閉めた。