花粉症の薬の効き目が知りたかったから、ヴェルゼが薬を飲み始めて少し経った時から、私の花魔法で色々試してみた。

 花魔法で作った花の冠をヴェルゼの頭に乗せてみたり、レースに花を編み込んだ羽織を身に纏ってもらったり。ヴェルゼは美人だから花がとても似合っていて、花とヴェルゼを組み合わせるのが好きになった。ヴェルゼはお願いしたことを全て、嫌がらずにやってくれた。

 時が経つにつれて、ヴェルゼと離れたくない気持ちが強くなっていき――。

 「私は、ヴェルゼと一生共に過ごしたいです」と、そろそろ式の準備を始めた方がいいなと思った時期に心を決めて、ヴェルゼに伝えた。

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