我はルピナスのあとをついていった。家族と食事をしている間、ルピナスはずっと震えていた。

 ルピナスを震えさせる人間の女達は我の目の前にいる。女達は毒の香りを微かに纏っている。そしてルピナスの母親の体内にも、同じ毒の気配を感じた。毒を仕込んだのは、このルピナスの姉と言われているふたりだろう。我の魔力は完全ではないが、ある程度戻っていて、人間など力を入れずとも粉々に出来るのだが、ルピナスのことを考え、我慢した。余計なことをしてルピナスに嫌われたくないからな。

 ルピナスは朝食を終えると、部屋に戻った。我もついていく。部屋に戻ると我は本来の姿に戻り、部屋に鍵をかけた。鍵をかけると部屋で待機していたモフモフ姿のエアリーも本来の姿に戻る。