テストが終わると、2週間後にせまる体育祭の準備が始まる。体育祭は縦割りで1-3年生が4つの団に別れて戦うのだ。

テストが終わった午後から、3年生が中心となり、準備を始める。グランドで団の振り分けが発表された。

「やば!廉さんと一緒だー。最高じゃん。」
クラスメイトが叫ぶ。

咲は真由と一緒に黄色団のところに行った。

黄色団のクラスメイトと廉や大地が仲良く話していた。

「黄色団のみなさんこんにちは。大森大地です。さっそく団長や担当を決めていきたいと思います。」
大地が持ち前の明るさで、みんなに話しかける。

「団長だけど、廉でいいよな?」
大地のかけ声でみんなはキャーーと叫ぶ。

「おいちょっと待ってよ。団長なんて無理だって。サッカーのことで忙しくて、準備とかあんまり参加出来ないし。」

「廉やれって。廉がやると盛り上がるから。準備は俺らやるし。」
クラスメイトの佐久間慎也(さくま しんや)が言う。

「いやそんなん悪いわ。慎也やれよ。」

「みんなー、廉がいいよなー!」
佐久間も盛り上げる。

「いやいや、ちょっと待てって・・・。」

「廉、盛り下げるなよな!やれよ!」

廉はみんなからの後押しで断われず、団長をやることになった。