さってもんが違うでしょーっ!?涼はサッカーやってて足速いけどこっちはメイクとか色々準備してて運動してる時間なんてないんだからねーっ!?」
「知らねえよっ!こら!捕まえた!」
涼の腕にガシッと掴まれる私。
その瞬間に、ドキンと跳ねる心臓。
やだ、無駄に意識しちゃう。
付き合う前は、幼ななじみだったし、触れ合うなんて当たり前だったのに。
「ねえ、俺の彼女でしょ?もっと隣にいてよ。」
「バッバカッ!」
「照れてる〜。かわい〜。」
なぜか涼は、最近声色が変わることが多くなった。
「ねえ。何で行っちゃうの?」
優しい声色。それでいて、何かがおかしい。
「もっと一緒にいてよ。ねえ。」
「やめてよっ!」