だけど














凛「けい、」














凛はこっちを振り向いてそう呟く














「...びっくりさせんなって」














そういって、














俺は凛のことを抱きしめていた。














「ほんとにびっくりした、」














凛「空見てただけだよ、」














「...中入ろう、体冷えてる」














一方的にそういって














凛を抱き上げてソファーに座らせる














そして、ベランダの窓を閉める














「ちょっと待ってて、飲み物持ってくる」














ピッピッピッ














暖房の温度をあげる














ミルクティーとカフェオレを持って














凛がいるリビングに戻った














「はい、どうぞ」














凛「ありがとう」














お互い、飲み物を飲んで一息ついた














「凛、おいで」














自分の体に毛布を羽織って














その体で凛のことを抱きしめる














「こんなに体冷やして...」














凛「...」














「風邪引いたらどうすんの、」














凛「引かないもん、」














「引くの。」














凛「...」














「もう~、」














凛のことをさらに強く抱きしめた














凛「...けい、」














「ん?」














どうした、と言おうとした時














俺の唇に凛がキスした














俺は突然のことで呆気にとられた














「...」














凛「京のこと大好き」














「えっと...」














未だに頭は混乱中














凛「京?」














凛の思いがけない行動に














愛おしさが溢れ出してくる














だけど、それをさとられないように














俺はため息をついた