色々、準備を終えて電車に乗る

隅っこで物思いに更けていると4駅はあっという間

改札を抜けて、いつもと同じように
咲楽と舞依と合流する


「あれー?凛風何かあった?」

「たしかに、咲楽の言う通り、いつもと何かが違う
 気がする」


この二人の洞察力には何年経っても敵わない気がする


「今日から一人暮しだから」


その言葉に二人の足が止まった


「一人暮し!?………凛風が?」

「ご両親はどうしたの?」


相変わらずなオーバーリアクションな咲楽と
冷静な舞依の反応が違いすぎていつ見ても飽きない


「アメリカに転勤だってさ
 私は日本に残るって言ったから、これから一人暮し」

「アメリカ!?」

「随分スケールの大きい話だったのね………」

「でも、凛風!何かあったら私と舞依に頼ってね!」

「協力できることがあれば何でもするから」


私の決意を尊重してそう言ってくれる二人が
いるのはほんとに心強い

こうして、私の一人暮しは幕を開けた