湊月くんの甘い溺愛に困っています

「いよいよですね。俺はここで待っていますから必ずここにたどり着いてください」


まるで自分はもう合格していると宣言しているような言い方だな。

俺の事を待っているのは君だけじゃない。自宅で俺の合格を祈ってくれている夢がいる。彼女にいい報告出来るように頑張るよ。



────オーディションから1週間が経過した。


いよいよ結果発表の日がやって来た。この日は休日で俺の家のリビングで夢と一緒にその時を待っていた。


「はぁーー緊張する〜。胸がドキドキしてる」

「ふふ、夢が緊張してどうするの?そんなにガチガチにならなくても大丈夫だよ。やれることは精一杯やったんだし」

「湊月くんが冷静すぎるんだよ。わたしはオーディションの日から落ち着かなくて……。昨日もあまり寝れなかったし。あぁ〜結果は気になるけど、見るのが怖いー!」


ころころ変わる夢の表情を見ていると緊張なんて忘れる。夢がガチガチだから俺が緊張しているところなんて見せる訳にはいかないからな。


「夢、ここに座って」

「え?どこ?」

「ここだよ」


足の間にすっぽり収まるくらい小さな身体。後ろから抱きつくと肩をびくっとさせた。顔は見えないけど小さい耳が真っ赤に染まっていて可愛いなぁ。


「そろそろ時間だ。夢、悪いけどスマホ取ってくれる?」